乳幼児期の「非認知能力」の育て方とは?0歳からできる方法も
乳幼児期の「非認知能力」の育て方
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世界的に注目され、日本でも2015年頃から大きな注目を浴びている「非認知能力」。非認知能力を育てることは重要で、そのためには乳幼児期の教育が重要である、と言われています。この記事では、乳幼児期の「非認知能力」の育て方を紹介していきます。0歳からできる方法も登場するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
非認知能力とは?
ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・J・ヘックマン教授が2006年に発表した「ペリー就学前プロジェクト」により注目を浴び始めた「非認知能力」という言葉。日本でも、2015年に出版されたヘックマン教授の著書『幼児教育の経済学』が話題となったことで、周知され始めました。そんな「非認知能力」とは一体何なのか、わかりやすく解説します。
非認知能力は「人生を豊かにする能力」とも言える
非認知能力を簡単にいうと、認知検査で測定できない能力のこと。つまり、認知検査(学力テストやIQテスト)で測れる「いわゆる頭の良さ(認知能力)」以外の能力を指します。具体的な能力は多岐に渡り、定義も難しいのですが、一例を挙げるとするなら「あきらめない力」「リーダーシップ」「自己肯定力」「創造力」「失敗から学べる」などです。これらの能力は、将来の人生を豊かにする能力とも言えるでしょう。
非認知能力を育てるには乳幼児期がカギ
非認知能力を育てるには、乳幼児期の教育が重要であると言われています。ヘックマン教授の有名な研究「ペリー就学前プロジェクト」では、就学前に非認知能力を育てるような教育をする子供としない子供の2グループに分け、その比較を対象者たちが40歳になるまで行いました。その結果、教育を行ったグループの方がより高学歴・低い留年率・高所得・低い逮捕率という数字が見られたのです。しかし、彼らのIQテストの結果は、10歳の時点でほぼ同じでした。つまり、「就学前に非認知能力が育ったことの影響があった」と考えられます。一説によると、非認知能力を育てるには3歳までが大切とも言われています。
0歳からできる!非認知能力を伸ばす育児方法とは
非認知能力を伸ばすために大人ができる育て方とはどういうものなのでしょうか。ここでは3つの育児のポイントを紹介します。
安心できる環境を整える
子どもが自発的に行動したり考えたり、周囲の人との関わり方を学んだりするために、安心できる環境を整えてあげることが大切です。。親に愛されている、困ったときは助けてくれる、という安心感があるからこそ子どもはのびのびと学び、色々なことに挑戦することができます。
否定せず、やりたいことをやらせてあげる
子どもは、興味や好奇心を持ったことを自発的に行うことから学んでいきます。例えば音の鳴るものを触る、積み上げた積み木を崩す、ティッシュを引っ張り出すなど、大人にとっては無駄で意味のない行動でも赤ちゃんにとっては楽しみで、それらの行動をすることで問題解決力や創造力を身につけているのです。危険からは守りつつ、やりたいことをやらせてあげましょう。また、否定されず認めてもらうことで、自己肯定力もつきます。
最後までやり遂げたら共感する
どんなことでも最後までやり遂げたら、たとえ失敗しても「最後までできたね」と褒めたり、「面白かったね」「難しかったね」と共感したりしてあげましょう。最後までやり遂げることの楽しさや達成感を感じることが、あきらめない力や粘り強さの元になります。
乳幼児期の育児と「非認知能力」について考えてみよう
「非認知能力」意味や重要性、乳幼児期の教育の大切さについて紹介しました。「非認知能力」とは少し難しい言葉ですが、なんとなくどんなものか理解できたという方も多いのではないでしょうか?今後も注目を浴びていきそうです。この記事を参考に、ぜひ皆さんも乳幼児期の育児と「非認知能力」について考えてみてください。