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オランダの教育は世界一?メリットとデメリット

オランダの教育は世界一?メリットとデメリット

 

 

学費の心配なくオルタナティブ教育も選択できるオランダ

 

オランダでは5歳から18歳の子どもたちに対して義務教育が施されており、どんな人でも教育を受ける権利が保証されています。

 

オランダの教育は世界一と呼び声が高いのですが、公立、私立校とも学費が基本的に無償です。

 

シュタイナー、イエナプラン、モンテッソーリ教育などのオルタナティブ系教育の私立学校の場合、保護者の収入(自己申告)に応じ、教材費などを含めた運営費を年間数万円〜数十万円程度支払いが必要となります。

低所得者の場合は市町村により補助を使用することも可能です。

 

入学金もない場合が多いので、経済力に大きく左右されず子どもの個性や家庭の教育方針に一致した教育を選ぶことができることは、教育の満足度や子どもの幸福度の高さに結びつく要因のひとつといえるでしょう。

 

他にもカトリック、プロテスタント、イスラムなど宗教系の学校や、移民をサポートする目的を持った学校、IQの高い子どもばかりを集めた学校など、独自のカリキュラムを持つ学校があます。

 

学区もなく、学年途中での転校も比較的容易なので、子どもが学校に合っていないと感じる時に、次の選択肢を見つけやすい環境にあります。

 

 

 

学校は小規模で。先生もパートタイム

 

学校自体は小規模で、1クラス平均23人程度、学年に1クラスまたは2クラスで、生徒数が300人に満たない学校が一般的です。

 

小学校の担任の先生は女性が多く、ワークシェアリングが進んでいるので、担任の先生がパートタイムで複数いることもあります。

 

筆者の子どもの所属するクラスでは、担任の先生が3名いるのですが、教員の仕事以外にも、A先生は演劇のお仕事、B先生はスキルアップのために学校に通い、C先生は0歳児と3歳児を子育てしています。

 

ライフスタイルの変化に関わらず、教員という仕事を続けられるのは素晴らしいことだなと感じますが、教員不足と教員の待遇が良くないことは社会問題になっており、年に数回全国的にデモが起こります。(デモの日は学校が休みになります)

 

担任の先生が複数人いることは、先生と生徒との相性の良し悪しや、トラブルを防ぐことにも繋がっているようで、保護者の視点では、公平な目で子どもを見てもらえると感じます。

 

 

参考;https://www.rijksoverheid.nl/onderwerpen/basisonderwijs/vraag-en-antwoord/hoe-zijn-de-groepen-in-het-basisonderwijs-bo-samengesteld#:~:text=Gemiddelde%20groepsgrootte%20basisonderwijs&text=Dit%20bepaalt%20de%20school%20van,en%20in%202018%2023%20leerlingen.

 

 

小学校から統一テスト。わりとシビアな中学進学事情

 

好きな学校を選べて、しかもわりと少人数なんてオランダの教育は夢のよう!と思われた方もいるかもしれません。

 

しかし、そうではない面ももちろんあります。

 

オランダの小学校は4歳に入学し、12歳に卒業が基本ですが、学習状況により留年することもあります。

 

全国の90%以上の学校が採用するcitoという全国統一学力テストが日本の小学校1年生にあたるグループ3から毎年あります。

 

学習の理解度を測るためのもので、5段階に評価され、レポートが出ると個人面談があり、保護者にシェアされます。

 

オランダでは、小学校卒業時点で、自分の将来をある程度決め、それにあわせて進路を選ばなくてはなりません。

 

職業的中等教育、高等一般教育、大学準備中等教育という選択肢があり、将来就きたい職業に必要な卒業資格などを考えてどの進路に進むかを決定します。

 

この進路決定に、小学校6年生にあたるグループ8の時に受けたCITOテストの結果と、先生の評価が必要になります。

もちろん中学進学後に努力をすることで進路変更は可能ですが、シビアな現実を12歳で見つめ、将来を考えなくてはいけません。

 

これはオルタナティブな教育の学校でも同様です。

 

本来はテストがないと言われるシュタイナー学校でも、統一テストを導入している学校がほとんどです。(いわゆる無認可の公的な支援がほとんどない学校ではテストを実施していないようです。)

 

 

 

本当に宿題はないのか

 

オランダの小学校は宿題がない!というのも日本で報道されるオランダの教育の特徴です。

 

確かに宿題がない事が多く、高学年になると、軽い調べごとをしてくる、家族にインタビューしてくる、などの宿題が出る程度です。

 

塾に行く子どもも少なく、スポーツや音楽、そして友達や家族と過ごす時間を満喫している様子です。

 

一方、中学校に上がると勉強のレベルがあがり、宿題はもちろん予習復習も必要になってくるので、小学校とのギャップにつまずく子どもが多いことも問題になっています。

 

家庭での継続的な学習習慣が小学生のうちから付けられると、スムーズに移行できることが多いようです。

 

最後に

 

オランダの教育はメリットばかりが伝えられる傾向にありますが、もちろんネガティブな面もあり、どの子どもでもフィットできるわけではありません。

 

教育というものの定義も各家庭異なりますから、親子間での話し合いや、家庭の教育方針が大切なのは、世界共通だなと感じます。

ただ、子どもの人権に対する意識が高く、子どもが人として尊重されていると感じられることは本当に素晴らしい点だと考えます。

 

みなさんの家庭の教育方針は、子育てのうえで大切にしたいことはなんですか?

 

 

 

 


荒井瞳実

荒井瞳実
2012年から海外暮らし。

2016年よりオランダで高校生から小学生3人の子育て中。

常にナチュラルな生き方を模索しながら、スパでのセラピスト業、アロマ講師、ライター業などを行っている。

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