海外ほぼワンオペ育児日記㉓-ベトナムで妊娠糖尿病と戦う その2-
内分泌科の先生の図らいで、妊娠糖尿病関係の検査や診察は、同じ先生が診療を行なっているローカル病院で行おうということになりました。
受診日は異なりますが、診察費用は無料になるので、安心してきてくださいと言っていただき、ここはお願いしようと決意しました。
そして、その病院の名前は
「チョーライ病院」:ベトナムの国立病院。国民の総合病院であり、ベトナム最大級の規模の病院。
国立病院なら安心だと思ったので、病院の名前を旦那に伝えると・・・
「え?本当にいくの?大丈夫?」
と言われてしまいました。
毎回数万円の支払は家計に大打撃だし、旦那の反応はちょっと無視して、やっぱり先生にお世話になることにしてみました。
そして、記念すべき第1回の受診に際して、先生より注意事項のメールを受信しました。
(メールの内容)
1.必ずベトナム語が話せるドライバーさんと一緒に来るように。
2.携帯電話は病院内では絶対に出さないこと。病院の前に着いたら、先生に電話をするように。
3.先日大きな事件があったので、可能な限り子供は連れてこないで、1人で来るように。
4.綺麗な格好はしないこと。
5.私がいるから大丈夫だから、絶対に1人で病院の敷地内に入ることのないように。
と、衝撃の内容でしたが、先生はインターナショナルクリニックの先生なので、身元もはっきりしており、婦人科の先生にもその旨はお伝えしているので、行くしかないのでチョーライ病院に向かいました。

息子は主人に預けて行ける時間帯で、運転手さんを使用できる時間帯に設定し、先生に会いに行くことにしました。
運転手さんはベトナム人のため、場所についてすんなりわかってくださり、事情を説明し、先生に私の携帯から電話をしてもらうことにしました。
先生が本当に入口まで迎えにきてくださり、先生の後ろをついて歩いて、診察室に向かったのですが、目の前に広がる光景に驚きを隠せませんでした。
床に寝そべる人、私の姿を上から下まで凝視する人、ベトナム語で怒鳴ってくる人・・・たくさんの人の前を通り抜け、先生の部屋へたどり着きました。
先生とのお話はいつもと変わらず、血糖値の状態や、体重管理の話を進めるのですが、ここで驚くのが、いきなり廊下側の窓があき、知らないベトナム人に怒鳴られる私。何かを言い返す先生。
診察室でのお話が終わったら、先生に言われるままついて行き、処方箋らしき手書きのメモを受領しました。

先生に渡し、そのまま先生と一緒に道にある薬ばかり売っているお店に向かいました。これは処方箋薬局的な場所と信じたい・・・場所から、先生が何やらベトナム語で話をし始め、大きな瓶の中からインスリンを手掴みで渡してくれました。
「大丈夫。インターナショナルクリニックで使っている薬と同じだから安心して」と言われ、もうここはY E Sマンにしかなれない・・・・・
注射は以前もらったものがあるので、瓶から手掴みでいただいたインスリンを注射することになるのですが、この信じ難い数時間で私はとっても疲れてしましました。
次回の予約は、またメールで決めよう!
産婦人科の受診日と近い日で設定しましょうと言われ、ドライバーさんの車に私が乗り込むまで、ちゃんと見届けてくれた優しい先生なのでした。
振り返ると、ベトナム人の患者さん達に私が怒鳴られるのは当たり前で、ベトナム人のみなさんは受診したくて朝から並んでいるのに、いきなり来た外国人がごぼう抜きをして、受診
をしていたのです。そんな事情は全く理解しておらず、ただただ恐怖にしか感じていない私でした。
さて、次回、トラブル続きの妊娠生活ですが、心も身体もガリガリになる出来事をご紹介したいと思います。
Shiho
海外でのほぼワンオペ育児経験を発信!
海外在住歴8年(シンガポールとベトナム)海外子育て歴5年(ベトナム)、現在は日本在住 2児の母です。 これまでの海外での子育てを通じて経験したこと、帰国後の子供達の生活等、これから海外で子育てをされる方、海外での育児に興味がある方へ、少しでも役に立つ情報を発信していきます。
