子どもの春のムズムズ、花粉症をナチュラルにケアするためには
目次
子どもの春のムズムズをナチュラルにケアするためには
何歳から花粉症になるの?
暖かく花咲く春が嬉しいけれど、花粉症の不快感を思うと憂鬱になるという方も多いのではないでしょうか。
日本で花粉症というと、スギ由来の花粉症が主流のようです。子どもの花粉症の発症も年々増えてきており、5~9歳で30.1%、10~19歳で49.5%と大人の発症率と変わらないそうです。
地域により、春先は黄砂やPM2.5の影響もあり、花粉由来のものだけでなく、何らかのアレルギー症状が肌や喉、鼻、目などにでることが多いようです。
参考:鼻アレルギー診療ガイドライン-通年性鼻炎と花粉症-2020年版(改訂第9版):P10, 2020
花粉症ナビ
症状が出にくい環境を整える
目にはほとんど見えない細かなチリのような花粉。
外出時は、帽子やナイロン製のジャケットなど、皮膚になるべくつかない=室内に持ち込まないように気をつけましょう。
帰宅したら玄関先でできるだけ衣服を脱ぎ、リビングなどの生活スペースには持ち込まないこと。すぐに手洗いうがい、できれば入浴を心がけましょう。
普段よりも頻繁に掃除機(ヘパフィルターなど花粉をキャッチできるものがおすすめ)をかけ、拭き掃除をすることも大切です。
花粉やほこりを吸着しやすいカーテンを洗濯したり、ラグなどは一時的に収納してしまい、花粉を室内に溜めない工夫が必要です。空気清浄機の導入や、空気が乾燥すると呼吸器の症状が出やすくなり、痒みも出るので、加湿器を使ったり、お部屋に洗濯物を干す、水を使ったアロマディフューザーで加湿するなどがおすすめです。
目元や鼻の穴の中にワセリンを塗布することで、症状が軽くなるという方もいます。とにかく吸い込まない、体内にアレルゲンとなるものを入れないような努力が必要です。
ナチュラルな花粉症ケアをしたい方へおすすめのハーブティとアロマ
ナチュラルなケアをしたい方は、アロマやハーブを取り入れることがおすすめ。
ネトル(西洋イラクサ)やカモミールのハーブティー、日本では、メチル化カテキンを含むべにふうきのお茶などもアレルギー症状を抑えるお茶として知られています。
お薬のように即効性はありませんが、症状が暴れ出さないように、使用することができます。
筆者の住むオランダでは、カモミールのハーブティーを薄めて洗眼に使ったり、かゆみのある皮膚に塗布することも行われています。
アロマセラピーも有効。
炎症を抑える効果やアレルギー抑制効果のある精油を、お部屋に炊いたり香りを楽しむことで、症状を緩和することができます。
おすすめは、サンダルウッド、ラヴィンサラ、ローズマリー、ユーカリラディアータ、カモミールジャーマンなど。
お部屋に専用のディフューザーという噴霧器で噴霧したり、スプレー状にして香りを楽しむことが出来ます。
アロマ環境協会では、毎日アロマを5分間吸引することで、鼻炎症状全般が改善した方が多いという実験結果を発表しています。
アロマやハーブは、専門店で、天然植物100%のものを選んでください。
雑貨店などのアロマオイルでは上記の実験のような成果は得られません。
また、お子さんの月齢によっては香りが強すぎる場合がありますし、ペットなどにはあわない場合もあります。必ず調べて少量からお使いください。
花粉症の症状におすすめのアロマ
- 鼻詰まりや鼻水が止まらない時におすすめのアロマ
ユーカリラディアータ、ラヴィンサラ、ローズマリーなど - お肌の痒みや目元の痒みなどにおすすめのアロマ
カモミールジャーマン、サンダルウッド、ラベンダーなど
- 喉のいがいがや咳が出る時におすすめのアロマ
ティーツリー、マートル、ユーカリラディアータなど
あっさりした食事としっかり睡眠、体を温める
春はデトックスの季節。
春に生えるふきのとうやよもぎなどの野草にはデトックス効果があると考えられており、体内に溜まった不要なものを排出するサポートをしてくれます。
中国の伝統的な療法でも、春は軽く苦味のあるものを食べることが推奨されています。
乳製品や油ものを摂ることで症状がひどくなると感じる方もいるようです。
私達の体は、私達の食べたもので作られていますから、あっさりとしたもの、旬のものなどを積極的に取り入れてみたいものですね。
環境の変化や春の寒暖の差(春は三寒四温といって寒さと暖かさが交互にやってきます)でバランスを崩しがちな季節でもあります。
リラックスを心がけ、しっかり睡眠を取りましょう。また、足元に冷えを感じやすい季節でもあるので、足湯をしましょう。
負担がかかりがちな肝臓や腎臓などを、ドライヤーの温風や湯たんぽで温めるのもとても心地よいですよ。
お医者さんの判断も忘れずに
感染などの心配から病院にあまり気軽にかかれないと感じるママも多いご時世だと思いますが、痒みなどの不快症状は、とても辛いもの。
おうちでできるケアで改善されないのであれば、必ずひどくなる前にお医者さんに相談しましょう。
アレルゲンになるものはたくさんあるので、検査をして、避けることも大切です。成長によって症状が落ち着くケースもあるようですし、無理やり抑え込もうと頑張りすぎるのではなく。
体の特性のひとつとして、付き合っていけたらいいのではないかな、と思います。
荒井瞳実
2012年から海外暮らし。
2016年よりオランダで高校生から小学生3人の子育て中。
常にナチュラルな生き方を模索しながら、スパでのセラピスト業、アロマ講師、ライター業などを行っている。