赤ちゃんの水分補給、それで大丈夫?隠れた糖質量に注意!
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赤ちゃんの水分補給、それで大丈夫?隠れた糖質量に注意!
暑さが日増しに強くなり、熱中症にも気を付けていかなければならなくなってきましたね。
特に赤ちゃんは汗をかきやすいので、大人以上に、しっかりと定期的な水分補給をさせてあげる必要があります。
今はお茶や水以外にも、生後3か月頃から飲めるイオン飲料等が様々なメーカーから出ていて、飲みやすいように工夫された商品が沢山あるので、冷蔵庫に常備されている方も多いのではないでしょうか。
ただ一度甘い飲み物の味を覚えてしまうと、なかなかお茶や水を飲んでくれなくて困ってしまうことありませんか?
虫歯を気にしつつも、ベビーやキッズ用の飲み物、また果汁100%なら大丈夫かな。と、水分補給の為についつい飲ませている方もいらっしゃるのではないかと思います。
ベビー用に作られた商品なので、何も問題は無いように思うかもしれませんが、実はこれらの物でもびっくりする位たくさんの糖分が含まれているんです。
気付いた時には虫歯になっていた!なんてことになったら大変ですよね。
そこで今回は、これからの猛暑に向けて、飲み物を選ぶとき何に気を付ければいいかお伝えしたいと思います。
栄養成分表示の糖質量をチェックしましょう
幼児用イオン飲料等の糖質量
色々なメーカーから出されている、アクアライト等のイオン飲料やスポーツドリンク。
夏場、汗と一緒に出て行ってしまう水分やイオン(電解質)の補給をしてくれるという意味では熱中症対策として有効です。
一方で、健康な状態の赤ちゃんに対して、お茶や水の代わりに日頃から1日500mlのペットボトルを1本飲ませてしまうような飲ませ方はおすすめできません。
これらの飲み物は、成分が素早く体内に吸収されるように糖を多く含んでいます。なので幼児用であっても、その糖質量は1本3gのスティックシュガーに換算すると、なんと約7~9本分もあるんです!
そんな大量の砂糖を直接赤ちゃんの口に流し込んでいると想像してみてください。
ぞっとしますよね。
砂糖の適正な摂取量の目安は、諸説ありますが
1歳~2歳は5g
3歳~5歳は7g
程度までと考えましょう。
そうすると、先ほどの例で仮に1日1本飲ませたとすれば、大幅に過剰摂取してしまっているのが分かりますね。
糖質量は、商品のラベルに記載されている栄養成分表示に明記されているので、是非そこをチェックしてみて下さい。
果汁100%ジュースや野菜ジュースの糖質量
果汁100%は、果物の甘みだから大丈夫と思われるかもしれませんが、これもれっきとした糖質です。
しかも本物の果物を1個食べるのに比べて、ジュースはあっという間にゴクゴク飲めてしまうのが曲者。
特に濃縮還元のジュースには少量でも糖質がとても多く含まれているため注意が必要です。
また、野菜の苦手なお子様の為に、幼児用野菜ジュースを飲ませている方もいらっしゃるかと思います。
気を付けて頂きたいのは、野菜ジュースの落とし穴!
加工の過程で、肝心の栄養価はほとんど失われてしまっているんです。
そのうえ飲みやすいように砂糖が加えられているものもあるので、結果として野菜以上に糖質の摂り過ぎになってしまう恐れがあります。
あくまでも野菜は食事から、野菜ジュースは足りない栄養を補うものと考えましょう。
【ご参考】
- グリコ/幼児1日分緑黄色野菜(100mlあたり)…糖質7.6g(スティックシュガー2.5本分)
- 和光堂/りんご果汁100%(100mlあたり)…糖質9.5g(スティックシュガー3.2本分)
- Dole/アップル100%(200mlあたり)…21.5g(スティックシュガー7.2本分)
パッケージや栄養成分表の表示に注意
隠された糖質表示
栄養成分表示を見ていると、糖質表示のないものもあります。
その場合は、「炭水化物」と表示されているグラム数を参照ください。
炭水化物とは糖質と食物繊維のことを指します。
ほとんどの場合、飲み物に含まれる食物繊維は少ないので、炭水化物のグラム数がほぼほぼ糖質量に近いと思っていただいて良いと思います。
「砂糖不使用」と書かれたパッケージ
赤ちゃん用に限らずですが、「砂糖不使用」と書かれている商品がありますよね。
これは、砂糖を使わない代わりに人工甘味料を使っていたりします。
人工甘味料は砂糖以上に、体へ害を及ぼす可能性を含むものもありますので、表示に惑わされずに気を付けることが必要です。
商品ラベルの、原材料に書かれている内容をよく見るようにしましょう。
「〇〇mlあたり」に注意
例えば500mlのペットボトル飲料の栄養成分表を見ると、糖質量が5.5gと書かれていたとします。
1本でこの量なら、思ったより多くないな、と感じませんか?
ところが実際は、この栄養成分表に「100mlあたり」と書かれた文言があるのを見落としていたりするんですね。
100mlあたりが5.5gなら、結局5.5g×500mlで、なんと27.5g、スティックシュガーで9.1本分もあるんです!
糖質量を確認する時は、栄養成分表示が1本あたりなのか、何mlあたりなのか、早とちりしないように気を付けましょう。
まとめ
さてここまで、飲み物に含まれる砂糖の量が、たとえベビー飲料であっても、思った以上に多く含まれることをお伝えしてきました。
糖質の摂り過ぎは今後成長の過程で病気を引き起こすリスクも増やしてしまいます。
特にこれからの季節は、熱中症や脱水予防にと知らず知らずのうちに飲ませ過ぎてしまう場合がありますので、要注意です。
お子さんに飲ませる時や商品を選ぶ時は、パッケージに記載されている栄養成分表の糖質量を確認するようにしてみてくださいね。
そして飲ませる頻度や量にも、意識して気を付けるようにしていきましょう。
ちなみに、Pigeonさんの出されている、イオン飲料「すっきりアクア」は糖分70%オフと糖質量が抑えられています。なので、水分補給用の飲料として比較的安心です。是非チェックしてみてくださいね。
【参考文献】
- 寺石 佳世/「身体がよろこぶ食材選び」/ギャラクシーブックス/2018年
- 「いこーよ」甘いものやお菓子の適量は?子供におすすめ&注意すべき食材も/アクトインディ㈱いこーよ編集部 管理栄養士 淵江公美子さん監修(2019.4.15)/2020.6.22/https://iko-yo.net/articles/4465
- 日本で最初のアクアライト/和光堂/2020.7.2/https://www.wakodo.co.jp/
ライター:尾茂友美
食育スペシャリスト / 食生活アドバイザー / ジュニア野菜ソムリエ
1歳半のやんちゃな息子に育児奮闘中。
食育や食生活アドバイザーとして活動しています。
お子さんの元気で健康な体を作る為に役立つ情報を、ママさんパパさんへ分かりやすくお伝えしていきます。
ママ目線のお役立ち情報は「オヤサポ」にも掲載中 ▶https://oyasapo.jp/learn/5116/