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「もぐもぐごっくん」をスムーズに、そして成功体験が親子共にポジティブに

今回は歯科医師の成瀬真子先生に「ひとり食べ」の重要性や、離乳初期に適したカトラリーの特徴などをお伺いしました。

著者紹介:成瀬真子先生(ナルセ歯科クリニック医院長)

本記事は、歯科医師であり、労働衛生コンサルタントの成瀬真子先生によるものです。成瀬先生は、日本スポーツ協会認定スポーツデンティスト、日本歯科医師会認定産業歯科医の認定を持ち、幅広い分野で活躍されています。

【経歴】
土岐市立泉小学校〜土岐市立泉中学校〜岐阜県立多治見北高校から愛知学院大学歯学部歯学科へ進学。
2010年大学卒業後、愛知済生会病院(現・愛知済生会リハビリテーション病院)歯科口腔外科に入局。
その後、複数の歯科医院にて一般歯科、矯正歯科、訪問歯科診療などの経験を積む。また歯科医院のみならず病院や福祉施設などでの診療に従事。
2019年ナルセ歯科クリニック院長に就任。

「一人で食べる」という特別な行為

どんな偉人であっても新生児の時は一人でお米一粒も食べることができません。 突然なにを?と思われたかもしれませんが、「一人で食べる」という行為は成長が重なってできるようになる特別な行為なのです。

お米を口に運び、胃に入るにいたるまでもカラダの様々な成長を遂げてできるようになる行為なのです。ものを食べる一連の行動を専門用語で摂食・嚥下いいます。

所謂「もぐもぐごっくん」までの一連の行動で、これは5段階の過程(※1)を経てはじめて胃に食べ物が到達します。そして、離乳食をスタートする乳児期とその後の飲み込み方は仕様が異なります。簡単にいえば哺乳がしやすい形から歯を使って食物を食べるのに適した形に変化していきます。

子どもの食事を見守る

ついつい親になってみると「食べるタイミング」「食べ方」「食べ物の内容」「食べる量」…など様々な事が気になって子どもに最初から親心で色々要求してしまいます。 どんな食べ方であっても、食べる行為を自然とできるようになるということは素晴らしい成長であることを忘れないで頂けると、少しお子さんのお食事に対しても穏やかな気持ちで見守る事ができるのではないかと思います。

つかみ食べからスプーン・フォークへ

さて、子どもの食べ方の発達の最初の段階で”つかみ食べ”という手づかみで直接掴んで食べることから始まり、徐々により繊細な動作へと移行すると、摂食・嚥下の機能・指先の機能がより成熟していきます。食べ方の移行はどの段階も抜けることなく大事にしたいものなのですが、この”つかみ食べ”からの移行時にスムーズになると感じたアイテムがdoddl(ドードル)の掴むだけで食べられる形状です。

doddlの特長と利便性

右利き、左利きに関わらず握るだけで掴むことができ、スプーンは歯の本数少ない離乳初期は唇だけでも食べやすいのような深さで作られています。

フォークはしっかり食材をキャッチできるのに鋭くなく安全であることも非常に考えられてる点です。「できたね」「美味しいね」この成功体験が指先の機能も充実するし、食に対してもポジティブでいられます。

親も子どもも食事時間がポジティブに変わる

食べるという行為だけでなく、幼少期にかけられる言葉は、その子の自尊心に大きく影響を及ぼすと言われています。(※5)誰だって我が子にネガティブな言葉なんかかけたくないのに、心配が故に「違うよ」「こうしてね」と言いたくなってしまいます。それは心配が故なのですが、そこをスキップできたらきっと親はもっと楽になると思います。 何より、成功体験を重ねて成長した子どもたちの未来はきっと明るいと私は思っています。


※1 先行期(認知期)・準備期(咀嚼期)・口腔期・咽頭期・食道期を経て胃へ運ばれる一連の行動を摂食・嚥下という ※2 乳児型嚥下から成熟型嚥下といい、哺乳に適した哺乳・嚥下法から食物を食べるのに適している歯がある事が前提な嚥下法に移行する。

※5 幼少期に養育者がネガティヴな言葉かけた数によりその子の自尊心が大きく低下するという報告がある

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